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今朝の一枚:黒いオルフェ〜エリゼッチ・カルドーゾ・ライブ
2025年5月20日


サンバ・カンソゥンの女王──今は亡きブラジル音楽の至宝、エリゼッチ・カルドーゾ。
彼女の名盤はすでに手元にあるのだが、あらためてその一枚を聴きながら、ふと「他のアナログ盤も聴いてみたい」と思い立ち、検索をしてみた。すると、思わず心が躍るような一枚に出会った。
なんと、それは彼女の来日公演を収録したライブ盤。1977年9月23日、東京・渋谷公会堂での録音で、マルチ・トラック方式による本格的なライブ記録だという。
「みなさん、こんにちは。エリゼッチ・カルドーゾです。」
そんな温かい自己紹介から始まるが、幕開けの一曲目から、まさに“本場のサンバ”が全開で押し寄せてくる。
情感あふれる歌声に思わず酔いしれるバラードもあり、彼女の深い表現力に心を奪われる。
当時は毎年のように来日していたらしい。
そういえば、昔は中南米のアーティストがよく日本に来ていたなぁ、と懐かしさがこみ上げる。
この日本でのライブ録音盤──なんと素晴らしい一枚だろう。
こんなお宝に出会えて、本当に幸せだと思う。
会場を包む拍手の温かさも印象的で、その音を聴くだけでも胸が熱くなる。
きっとこれから何度も、このアルバムに耳を傾けるだろう。
まだ大学生で、世界の音楽のことなんて何も知らなかったあの頃──
渋谷公会堂のあの客席へ、時空を超えて戻るような幸せに包まれた。
音楽とは、時をも超える魔力を持っているのだと、あらためて感じさせてくれる一枚だった。
Tags: サンバ








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